Recruitment
2019-06-06
湯灌師の求人に応募いただく方からよく頂く質問のひとつです。
「感情移入しやすくて、涙もろくもらい泣きしやすいタイプでも湯灌師として活躍できますか?」
結論から言うと、「大丈夫です」
現にCSCグループで活躍しているスタッフの中にも、
「吉本新喜劇を観て毎回泣いてしまう」と言う人が結構いたりします。(大阪が本社の会社だからでしょうか?)
「もらい泣きしやすい」という人は相手の気持ちを汲んで、共感できる能力が高い人と言えると思いますのでそういった意味ではむしろ湯灌師という職業に向いている人と言えるかも知れません。
ただし、注意していただきたいことが2つあります。
ひとつ目は、「泣いても手は止めない」ということ。
「湯灌師が共感して一緒に泣いてくれた」とご家族の方に感謝されることもありますが、本当に泣きたいのはご家族の方でしょう。
ご家族の方は、私達をプロフェッショナルな湯灌師と期待して、ご家族だけではできない湯灌の儀式を執り行って欲しいと考えられているかも知れません。
もらい泣きしてしまい、手が止まってしまうようではプロとしての期待に応えているとは言えません。
また、万が一こぼれてしまった涙が故人様や白装束にかかってしまうということがあってもいけません。
ですので、やはり、プロフェッショナルとしての自覚は持って頂きたいと考えています。
そんな心構えの面でも、技術の面でも一人前の自信を持ってもらえるまで、先輩湯灌師たちが研修で伴走するのでご安心ください。
ふたつ目は、「ご家族の涙の理由を自分が泣いてしまう感情で理解できたような気持ちにならない」と言うことです。
ちょっと難しい表現になってしまいましたが、
湯灌師が思わずもらい泣きしてしまう、というのは、それぞれの過去の経験や状況に重ね合わせて、「勝手に」共感しているに過ぎないのではないでしょうか。
故人様とそのご家族の方との関係やその想いは、故人様とご家族の方だけの特別なもの。
他人がそう簡単に「気持ちを理解できる」と言うべきではない気がします。
ご家族の方が持つ、深く、大きな想いはご家族の方だけの特別なもので、自分の感情とは切り離された全く個別のもの、ということを常に忘れないでいる必要があります。
また、そういった場面を何度も経験することで、自分の心も安定し、仕事以外の場面でも人の悩みを落ち着いて聴いてあげられるようになるのではないかと思います。
とはいえ、実際の湯灌の現場では、ご家族の方々を前に、「ご家族の方々と故人様にとってかけがえのない湯灌の儀式にするために、自分にできることは何だろう」と考え、行動するのに精一杯で、「泣いている余裕はない」という方が近いかも知れません。
感情移入しやすく、涙もろくてもらい泣きしやすいという、共感能力が高くやさしい人が担当する湯灌の儀式はとてもやさしく温かいものになるでしょう。
CSCグループでは、選考プロセスの中で実際の現場を見学して頂いています。
まずは、お気軽にお問い合わせいただければと思います。